2010年01月08日18:44
食道内異物
カテゴリー │消化器疾患
食道に異物があれば、食べたものは胃内に入ることなく口から出てきます。
この症状がすなわち吐出なのですが、
これぞ吐出という稟告は、意外と少ないものです。
飼い主様はワンちゃんが嘔吐するということで来院しました。
しかしレントゲンで食道異物が判明。
飼い主様も異物の正体がわからず、内視鏡のある病院にご紹介。
結局手術により摘出したのですが、閉塞物は豚の関節のおやつで、
飼い主様が知らないうちに食べてしまったのでした。
この症状がすなわち吐出なのですが、
これぞ吐出という稟告は、意外と少ないものです。
飼い主様はワンちゃんが嘔吐するということで来院しました。
しかしレントゲンで食道異物が判明。
飼い主様も異物の正体がわからず、内視鏡のある病院にご紹介。
結局手術により摘出したのですが、閉塞物は豚の関節のおやつで、
飼い主様が知らないうちに食べてしまったのでした。
吐出の原因は食道の通過障害と機能異常があります。
先天性通過障害では右大動脈弓遺残、後天性通過障害では異物や腫瘍が考えられます。
先天性機能異常では特発性、後天性機能異常では重症筋無力症による巨大食道や、食道炎、筋疾患、神経疾患などがあります。
この中でも動物病院では食道異物に遭遇する機会が多いのは、当たり前なことなのでしょう。
飼い主の皆さんには
吐出と嘔吐
の区別はつきづらいのですが、この区別が診断するために非常に大切になります。
吐出とは食道に問題があり、食べたものが胃に入る前に口から出てくることで、
嘔吐とは胃の中に入った食べ物が、口から出てくることですが、
飼い主様にとって、
ゲコゲコして(時として咳に伴い嘔吐がおきることもあり、飼い主様は区別がつかないことがあります)、
食べたものが口から出てくることは、すべて嘔吐にみえてしまうのです。
①食物摂取後、口からどの程度の時間で排出されるか
(吐出は食べてから30分以内にでてくることがほとんどです)
②吐き出された食べ物は未消化か消化されているか
(消化されていれば胃内のものでしょう)
③胆汁が混ざっているか
(胃液は無色なので泡沫状、胆汁液は黄色~緑なので、色がついていれば確実に嘔吐です)
④嚥下困難があるかどうか
(水を含め食物を飲み込むことができなければ、咽喉頭~食道の問題があるのでしょう)
こうしたことを、飼い主様から聞き取り診断していくのです。
このレントゲンのワンちゃんは閉塞物が大きいため、
食道で詰まった異物が気管を圧迫し、主な症状は咳です。
飼い主様が見ていないところで食べたため、
飼い主様は原因がわからず、
突然苦しそうに咳をし始めたということで来院しました。
レントゲン造影検査をして確定しましたが、異物の正体が不明なため、
内視鏡がある病院をご紹介し一命を取り留めました。
このレントゲンの患者様は、リンゴを食べてから苦しそうにしていると、原因が明らかな食道閉塞でした。
角切りしたリンゴが詰まり、ゲコゲコしています。
当院での処置を希望されたので、
麻酔下で胃内に押し込みました。
今回は運良く胃内に送ることができましたが、原因がわからず形も不整形ならば内視鏡を使用するしかありません。
このように多くの食道異物は飼い主様の不注意が原因で発生します。
呼吸器への誤嚥を起こし、命取りになる場合も多いので、くれぐれもご注意ください。
先天性通過障害では右大動脈弓遺残、後天性通過障害では異物や腫瘍が考えられます。
先天性機能異常では特発性、後天性機能異常では重症筋無力症による巨大食道や、食道炎、筋疾患、神経疾患などがあります。
この中でも動物病院では食道異物に遭遇する機会が多いのは、当たり前なことなのでしょう。
飼い主の皆さんには
吐出と嘔吐
の区別はつきづらいのですが、この区別が診断するために非常に大切になります。
吐出とは食道に問題があり、食べたものが胃に入る前に口から出てくることで、
嘔吐とは胃の中に入った食べ物が、口から出てくることですが、
飼い主様にとって、
ゲコゲコして(時として咳に伴い嘔吐がおきることもあり、飼い主様は区別がつかないことがあります)、
食べたものが口から出てくることは、すべて嘔吐にみえてしまうのです。
①食物摂取後、口からどの程度の時間で排出されるか
(吐出は食べてから30分以内にでてくることがほとんどです)
②吐き出された食べ物は未消化か消化されているか
(消化されていれば胃内のものでしょう)
③胆汁が混ざっているか
(胃液は無色なので泡沫状、胆汁液は黄色~緑なので、色がついていれば確実に嘔吐です)
④嚥下困難があるかどうか
(水を含め食物を飲み込むことができなければ、咽喉頭~食道の問題があるのでしょう)
こうしたことを、飼い主様から聞き取り診断していくのです。
このレントゲンのワンちゃんは閉塞物が大きいため、
食道で詰まった異物が気管を圧迫し、主な症状は咳です。
飼い主様が見ていないところで食べたため、
飼い主様は原因がわからず、
突然苦しそうに咳をし始めたということで来院しました。
レントゲン造影検査をして確定しましたが、異物の正体が不明なため、
内視鏡がある病院をご紹介し一命を取り留めました。
このレントゲンの患者様は、リンゴを食べてから苦しそうにしていると、原因が明らかな食道閉塞でした。
角切りしたリンゴが詰まり、ゲコゲコしています。
当院での処置を希望されたので、
麻酔下で胃内に押し込みました。
今回は運良く胃内に送ることができましたが、原因がわからず形も不整形ならば内視鏡を使用するしかありません。
このように多くの食道異物は飼い主様の不注意が原因で発生します。
呼吸器への誤嚥を起こし、命取りになる場合も多いので、くれぐれもご注意ください。