患者さんからの”てがみ”

ルナ動物病院

2008年09月27日 19:20

患者さんから、今日いただいた手紙の挿絵で、内容はスタッフや病院へのお礼の文章でした。
こうした、手紙やはがきを患者さんからいただくと、本当にうれしくなります。
患者さんは不安な気持ちを抱えて、病院にいらっしゃいます。
私やスタッフは、病気の動物を救うとともに、患者さんの気持ちのケアも考えます。

それにもかかわらず、診察室で患者さんを泣かせてしまうことがよくあります。
動物のことであると、わが身のことでないがために、一層飼い主さんの感情は高ぶります。

同じような状況で、同じような病気を医師から宣告されても、
わが身のことや身内のことであれば、多くの患者さんは涙を流さないでしょう。
涙を流すよりも、ぼ~ぜんとするか、病気と戦う意思を固めるからです。

わたし自身、オヤジが脳梗塞で倒れ、5日間入院し、あっけなく逝ってしまった時も、
葬式で喪主を務め、オヤジが灰になった時も、
一度も泣くことはありませんでした。
病気の動物の治療中も亡くしてしまった時も、泣けません。

しかし、病と闘う人々や動物のことをTVや画像で見たり、文章で読んだだけでも泣けてきます。
不思議なものですね。
感情の入れ方が違うんだと思います。

患者さんを、しょっちゅう泣かせ、
自分自身も『日々コレでいいのか?』と、
不安な気持ちと戦いながら仕事をしています。

このように、泣かせてしまった患者さんから一言でいいから
『ありがとう』といわれると、
それが糧となり、明日も病気とたたかうエネルギーとなってくるのです。
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