ぼやき
比較的温厚な私。(自分で言うほど温厚でないことは、スタッフがみな知っています。実はキレキャラ?)
久しぶりに興奮して飼い主さんを諭してしまい、反省してます。
状況的にすべての獣医師が同じようにぼやくこと間違いなし?
しかし私見・偏見かもしれないので、読みたい人だけどうぞ。
オヤジのぼやきです。
以前にも書きましたが、
動物の肥満について、
自分がこんな体型なので、
あまりしつこく患者さんに『痩せろ~、痩せろ~』と話せません。
しかし、どうしてもやせることができず、来院するたびに太っているワンちゃんがいます。
小型犬が10kgを越える体重なので、ワンちゃんがしんどそうで、見ている方がつらくなります。
しかも、高価な減量用の食事を病院から購入しているのに、だんだん太ってきます。
動物は勝手に冷蔵庫を開けてあさったり、買い食いはできません。
飼い主さんが与えるものがすべてです。
だから、食事を減らすだけでいいはずなので、動物の減量は実は非常に簡単なんです。
飼い主さんが動物のためだと心を鬼にして、
食事を減らせばすぐに希望体重になるのは、当たり前の理論です。
水や空気で太ることができれば、そりゃ仙人です。
そうした簡単なことができず、
自分を止めることができない飼い主さんは、病院の減量食に頼ってきます。
経験上、病院を頼り、高価な病院の減量食を買って与えている動物こそ減量できていないのです。
カロリー計算し、食事量をカップで計測して与えていても減量できない。
なぜでしょう?
それは、食事+αの+αが大きいからです。
病院にとってはいい患者さん、お得意さんなんですが、
私は体重を量るたびに、動物がかわいそうで、やきもきしてしまいます。
しかも、そうした飼い主さんほど、動物の痛みや苦しみに弱いのです。
肥満が短命になるのは統計で明らかです。
自らが動物の命を短くしているのに、動物が少し具合が悪そうだと、
他の飼い主様以上に心配してしまうのです。
我慢強い
過ぎるのも病気が悪化するので問題になりますが、
文字通り、体型のごとく
太く短く
欲望のままに命を燃焼させるのなら、少しのことで動揺しないでいただきたい。
夜間電話を掛けてきて、
『明日まで、大丈夫でしょうか?』
と聞かないでください。
大丈夫かどうかなどは、電話だけでわかるはずがありません。
救急車の要請データーを見てもわかります。
ほんとに救急車が必要なのは4分の1以下だそうです。
それ以外の4分の3は救急車どころか、病院に行く必要もない人もいるそうです。
夜間診察のほとんどが、夜間にわざわざ診なくてもいい症例だと経験でわかっていても、
『大丈夫ですよ~』
と言えないのが、気がちっちゃなところかもしれません。
だから心配性の方は、
『こんなに夜分なのに、行って良いでしょうか?心配で心配で仕方がないので、夜間迷惑でしょうがぜひ診て下さい。』
と言って、無理やり診察を頼んでください。
安心を買うために来たいことは、わかってますよ~。
どうぞ~。
そのかわり、私も診察の時、涙ながらにお願いします。
『今日の様子で死ぬ心配はありません。
安心してください。
しかし、太っているだけで突然死ぬことはご存知ですね。
そして、そんなに自分のワンちゃんが心配なら、どうぞ太らせないで下さい。
あなたの行為は、傍目に見て、ある種の動物虐待です。
太っているがために、緊急に手術しても助からないことがあります。
様々な処置に対し、危険性はかなり高まります。
それで死んだ場合は、自分の責任だと悔やんでください
そして、自分自身を責めてください。
ワンちゃんは太りたい、命を縮めたいなんて思っていないのですよ。』
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