ルナ先生日記

浜松市中区佐藤にあるルナ動物病院 院長のブログです。 動物病院の先生は日頃こんなこと・あんなことを感じています。 ぜひおたのしみください。

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なぜ動物病院によって料金が違うのでしょうか?

カテゴリー │Q&A

Q:なぜ動物病院によって料金が違うのでしょうか?
なぜ動物病院によって料金が違うのでしょうか?A:
獣医師会は、目安となる料金(各病院の平均値)は出しておりますが、法律によって一律料金にするように規制はできないため各病院で料金が異なるのです。
人間のお医者さんで保険外の治療(歯医者さんで経験された方は多いでしょう)、予防のための注射(インフルエンザ等)の接種料金が病院ごとで違うのと同じことです。インフルエンザの料金がA病院とB医院でかなり違うことでびっくりすることがありますね。人間のお医者さんも健康保健という便利な制度がなければ、こんなにも価格差がうまれ、料金設定にも苦労するのです。
獣医師の広告規制
http://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/zyui/pdf/guide_line.pdf
で、料金の広告やできる獣医療を広告することが禁じられています。
 広告を自由化することで価格競争がはじまり医療の質の低下を招かないよう、そして自分達の首を絞めていかないように規制をかけているのでしょう。しかし、税金面も社会保険制度も国家により何も保護されていない自由競争の獣医療で、このような規制をかけることは・・・いかがなのものでしょうか?
いつも悩んでしまいます。
 飼い主さんをあまりにも信じていない規制だと思えてなりません。
誇大広告や低料金に引かれて受診する・・・いまや、そんな時代ではないような気がします・・・・それよりも、料金を明示しできることや得意な技術を明記することで、情報量を増やすことが患者様が自分にあった病院を選ぶことになり、よりよい獣医療につながるのだと信じています。
だって自分が病院を選ぶ時そうしたいし、ホテル探しでもラ~メン屋さん探しでも、ささいな買い物をする時でもそう考えるのが普通だと思うんです。自分の大事な動物の命を任せる獣医さん選びでは、いっそう必要なことではないでしょうか。
※この記事は病院HP引越しのため、旧HPから一部転載しております。

 さて本題に入りましょう。それでは我々獣医師がどのようにして料金を定めるのでしょうか?
 料金を設定するためには、かかる経費(人件費、材料費、光熱費)、時間、技術料などを計算していきます。技術は確かに違いが出ますね。時間は病院ごとでそんなに違わないかな。経費はそんなに違わないだろうと思うでしょうが、驚くことなかれ、血液検査のための設備、麻酔のための設備(モニター・麻酔器など)の違い、使用する薬、縫合糸1本でも種類によって倍と半分の価格差がでできます。もちろん人件費はあなどれません。こうしてもろもろのものを足し算することによって決められます。
 各病院での料金の違いはこうして生まれるのですが、血液検査しなければ、当然経費削減になります。設備投資せず、心電図や呼吸モニターもつけないで麻酔をかければどんなことが起こるのか、想像するのも恐ろしいですね。安全のため、完璧のものをめざすため必要なことは行い、より高い技術を持って医療にあたる、そのための費用を個々の病院が計算した結果が、料金の違いとなるのです。
 しかし、『料金が高いから大丈夫』『低いからダメ病院』ともいえないのはおわかりになるでしょう。経費をかけなくても、勉強をせず日進月歩する獣医学についていこうとしなくても、高い料金にすることはいくらでもできるのですし、また反対に高度医療をめざし努力しても、利益をおさえれば低い料金にすることも可能なのですから。
 いずれにしても、料金によってよい病院をきめるのは不可能です。そこで、その病院を決めるのが、獣医師の資質。どれだけ動物のために正直に、真摯に打ち込むかを、あなたが判断しなければなりません。説明が十分あり、質問にしっかり答えてくれる病院をあなたが選び、信頼して我が子をたくすのです。それに答えるべく努力していくのが、我々の役目なのだと考えます。
 はなしが大分それましたが、料金の違いについておわかりになったでしょうか。そして、疑問に思うことがあればどしどし質問してください。直接でも、電話でも、Faxでも、メールでも受け付けております。
 わたしが人間の病院に行ってよく思うことは、先生方があまりにも忙しそう?にしているため、疑問はいっぱいあっても質問するのがためらわれることと、質問できる雰囲気もないことです。
説明のあと『何かご質問はありますか?』の一言くわわる先生はいいですね。
そんな先生にかかりたいし、そんな動物の先生なりたいな~。



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この記事へのコメント
やすおさん
コメントありがとうございます。

動物病院によって料金はすべてことなります。
個性もことなります。
そのなかで自分にあった病院を探すのは大変ですが、がんばってください。

ゴールデンが腫瘍になる%は非常に高く、死亡原因の56.6%、実に半数以上であるとのデーターも発表されています。
高齢期に戦う病気に備えるために保険にはいるか、動物のために貯金をしていく必要があるということです。
子供を育てるのと同じですね。
あくまで統計データーなので、やすおさんのワンちゃんがそうならないことを願いますが、備える必要はあるでしょう。

ダックスの椎間板ヘルニア、フレンチの皮膚病、柴犬のアトピーも多い病気です。
キャバリアの心臓病にいたっては、なんと90%以上が発病するとも言われています。

中年~高齢期に病気になることは人と同じです。
病院にこまめに通い早期発見・早期診断をすることが長生きの秘訣ということです。
Posted by ルナ動物病院 at 2010年08月31日 11:02
わたしは大型犬を飼っています。ゴールデンなんですがもじき2年になります。 何かにつけてお金のかかるのは事実ですね。 保険に入ろうかとおもいましたがこれも 月々高いですし かといって今後年齢を重ねるようになれば
病院代もかかるわけですし、 こうした情報はありがたいですね。
Posted by やすおやすお at 2010年08月30日 21:39
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