病気の時、家庭でできる応急処置は?

ルナ動物病院

2010年09月03日 18:41

Q:病気の時、家庭でできる応急処置はありますか?
A:
病気の種類によってことなりますが、できることはいっぱいあります。

①下痢の時 
まずは絶食です。単純な下痢の場合は、これだけでよくなることが多いものです。丸1日は絶食してください。子犬・子猫や小動物は絶食によって衰弱してしまう場合がありますので、食事を抜くのは1回だけにしましょう。
 その後、徐々に食事量を増加させ、4~5日でいつもの食事量にします。その場合補助的に人間の整腸剤である、ビオフェルミンやエビオス錠を与えると、治りが早くなります。
(この種の整腸剤ならば、人間の大人が飲む投薬量で与えてください。1日5~10錠くらい必要です。その他の薬を与える場合は獣医師にご相談下さい。)
※この記事は病院HP引越しのため、旧HPから一部転載しております。
②吐いている時
 絶食は下痢をしているときよりも厳密にしましょう。食事の与え方は下痢をしているときのようにしますが、水を飲んでも吐いてしまうようならば、水も与えることができません。
食事は食べていても吐かないのに、食事前に胃液だけを吐くことがあります。
これは『おなかが減りすぎて吐いている』可能性があります。食事を与え様子を見てみましょう。それでも食べたものを吐く場合は絶食です。
 一般的に下痢・嘔吐で元気がなくなり、ぐったりしているようだったら、病院にお連れいただいたほうがよいでしょう。

③食欲がないけど、元気はあるとき
 元気ならば、様子を見てもいいでしょう。一番の好物を与えてみてください。食べる様子があり、徐々に食欲が回復するなら大丈夫です。
 何も食べず、元気もないならば病院におつれください。

④元気がないけど、食欲はあるとき
 骨格的な痛みが多いです。痛がる場所を特定してみてください。神経質な動物の場合、痛がらない場所から触り、じっくり・ゆっくり痛がる場所を探ってみるのがコツです。
 4~5日運動制限をし、安静を保つようにしてください。それでも元気がないなら病院にお連れ下さい。多くの動物は、病院に来ると緊張のため痛みを隠してしまい症状を見せません。飼い主様が冷や汗をかいています。

⑤熱中症のとき
 ぐったりしていて、体温が高い(41度以上)のが症状です。そのためにも我が子の体温(動物の平熱は38~39度)を測る習慣が必要です。すぐに体を冷やし(全身に水をかけ、扇風機の風を送るのが一番です。)
冷えたところで(冷やしながら)、病院にお連れ下さい。

⑥けいれんをおこしたとき
 何分くらいのけいれんなのか、時間を必ず確認してください。けいれんの最中あばれて自分を傷つけるようならば、頭などぶつけないように軽く抑えてあげてください。刺激や興奮で持続するため、あわてず・声をかけず・刺激せずそっとしておくことが大事です。5分以上続く場合や、連続的に起こるならば、アイスノンなどで首筋を冷やしてすぐに病院にお連れ下さい。
 けいれんが5分以内におさまり、けいれん後ふらふらしていても徐々に回復するならば、カレンダーなどにそのときの様子、けいれんの開始時間、持続時間、天候、食事内容、食事時間、環境の変化など思いついたことを何でも記録し、病院に連絡をしてください。
けいれんの場合、症状が派手なので多くの飼い主様があわててしまいます。しかし、通常は救急の疾患でないことがほとんどです。単発のけいれんで死亡することはありません。けいれんが持続することが問題なので、発作が群発・連続・持続する場合に治療開始いたします。

⑦ゼーゼー・ハーハーしているとき
 呼吸困難なのか、興奮なのか見極める必要があります。風通しのよい場所で、安静にして呼吸が落ち着くか看てください。呼吸がいつまでも速く、苦しそうならばすぐに病院にお連れ下さい。

これ以外の症状でご自身で判断がつかない場合は、まずは病院にお電話ください!!

携帯ホームページ
http://www.just.st/index.php?tn=index&in=304614&pan=241
にも、病気にさせない方法や中毒時の対応などが詳しく掲載してあります。
ぜひご覧ください!!
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