2008年10月23日19:20
【家畜飼育】農民の財産を守るために
カテゴリー │協力隊の記憶
『マザブカ伝統農家開発プロジェクト』
の各隊員は、農家の生活向上を多方面でサポートすることを目指します。
農民にとって、土地や労働力としての子供たちはもちろん大切な財産なのですが、
一番の財産は牛でした。
その財産を守るべく活動していたのが、【家畜飼育】の隊員です。
クリックすると写真が大きく見られます。
の各隊員は、農家の生活向上を多方面でサポートすることを目指します。
農民にとって、土地や労働力としての子供たちはもちろん大切な財産なのですが、
一番の財産は牛でした。
その財産を守るべく活動していたのが、【家畜飼育】の隊員です。
クリックすると写真が大きく見られます。
牛は貨幣価値以上の役割を果たし、遺産相続や結婚の結納金の役目もします。
結婚するには牛が必要で、
結婚する=牛を持っている=お金持ち=奥さんが沢山
という構図が出来上がります。
そうです、
ザンビア共和国の伝統的農家は夢の?(ダレにとって?)【一夫多妻制】でした。
国の制度としては一夫多妻制を許しませんが、農家ではその慣習が残っていたのです。
その慣習がある限り、牛は重要な役割を果たしていたのです。
私の行った村では、大切な牛が死亡してしまう病気が蔓延していました。
タイレリア症という赤血球内寄生虫で、非常に致死率が高い病気でした。
ダニに刺されると寄生虫が体内に入り込みます。
この寄生虫が血液内やリンパ節で増殖、発熱、食欲不振、衰弱し死亡します。
この病気と似た病気が、日本にもあります。
ワンちゃんで危険なのが、九州地方などで蔓延しているバベシア症です。
この病気もダニに刺され感染するので、ダニ予防が必要です。
地球温暖化が進み、浜松も感染地域になるかもしれません。
注意が必要でしょう。
ザンビアでは定期的なダニ駆除として『ディッピング』をしていました。
『ディッピング』とは、ダニ駆除剤が満たされている浴槽溝に牛を追い込み、泳がせ、薬液をつける方法です。
牛を囲い込む柵、通路、プール、ダニ駆除剤、大量の水が必要です。
『ディッピング』の日は、近隣の農家の牛が集まりとてもにぎやかです。
子供たちも大活躍。
牛を追いかけ、囲いに集め、一頭づつ通路に追い込み、薬浴槽に飛び込ませます。
このアレンジとマネージメントをしていたのが、【家畜飼育】の隊員でした。
一番安価な方法といえど、薬剤の購入のために農家からお金を集めなくてはいけません。
定期的に薬浴槽の水を抜き、掃除をしなくてはいけません。
写真は水を抜いた薬浴槽ですが、こんなに深いんです。
水も大量に必要になります。
薬浴槽に入れる水を確保するために、井戸のメンテナンスをしなくてはいけません。
農家の中でリーダーを決めたり、役員を決めたり、
すべてを農家自身で運営させるために、四苦八苦していました。
もちろんプロジェクトメンバーもお手伝いします。
【自動車整備】の隊員が、自動車の修理、手配、器具などのメンテナンス。
【村落開発】の隊員が、井戸掘り、修理、メンテナンス。
【社会学】の隊員が、農家のものの考え方などを研究、こうした事業をいかに浸透させていくか調査します。
【獣医師】の隊員である私は、毎回のように『ディッピング』についていきました。
検査や治療を行っていたのですが、詳しくは後ほどご報告します。
『ディッピング』を行った農家では、タイレリア症で牛を失うことが少なくなりました。
私が行っていた調査でも、『ディッピング』は効果がありました。
しかし、一番大事なことは、日本人がいなくなった後でも、この事業が続いているかどうかです。
私が活動していた17年前よりも、経済は悪化していると聞いています。
しかも、エイズの蔓延で平均寿命も年々低下している国です。
彼らの『なるようになるさ』的な国民性考えると、継続していないかもしれません。
しかし、彼らの記憶の中には日本人がいることでしょう。
それが、いいイメージであることを願うばかりです。
結婚するには牛が必要で、
結婚する=牛を持っている=お金持ち=奥さんが沢山
という構図が出来上がります。
そうです、
ザンビア共和国の伝統的農家は夢の?(ダレにとって?)【一夫多妻制】でした。
国の制度としては一夫多妻制を許しませんが、農家ではその慣習が残っていたのです。
その慣習がある限り、牛は重要な役割を果たしていたのです。
私の行った村では、大切な牛が死亡してしまう病気が蔓延していました。
タイレリア症という赤血球内寄生虫で、非常に致死率が高い病気でした。
ダニに刺されると寄生虫が体内に入り込みます。
この寄生虫が血液内やリンパ節で増殖、発熱、食欲不振、衰弱し死亡します。
この病気と似た病気が、日本にもあります。
ワンちゃんで危険なのが、九州地方などで蔓延しているバベシア症です。
この病気もダニに刺され感染するので、ダニ予防が必要です。
地球温暖化が進み、浜松も感染地域になるかもしれません。
注意が必要でしょう。
ザンビアでは定期的なダニ駆除として『ディッピング』をしていました。
『ディッピング』とは、ダニ駆除剤が満たされている浴槽溝に牛を追い込み、泳がせ、薬液をつける方法です。
牛を囲い込む柵、通路、プール、ダニ駆除剤、大量の水が必要です。
『ディッピング』の日は、近隣の農家の牛が集まりとてもにぎやかです。
子供たちも大活躍。
牛を追いかけ、囲いに集め、一頭づつ通路に追い込み、薬浴槽に飛び込ませます。
このアレンジとマネージメントをしていたのが、【家畜飼育】の隊員でした。
一番安価な方法といえど、薬剤の購入のために農家からお金を集めなくてはいけません。
定期的に薬浴槽の水を抜き、掃除をしなくてはいけません。
写真は水を抜いた薬浴槽ですが、こんなに深いんです。
水も大量に必要になります。
薬浴槽に入れる水を確保するために、井戸のメンテナンスをしなくてはいけません。
農家の中でリーダーを決めたり、役員を決めたり、
すべてを農家自身で運営させるために、四苦八苦していました。
もちろんプロジェクトメンバーもお手伝いします。
【自動車整備】の隊員が、自動車の修理、手配、器具などのメンテナンス。
【村落開発】の隊員が、井戸掘り、修理、メンテナンス。
【社会学】の隊員が、農家のものの考え方などを研究、こうした事業をいかに浸透させていくか調査します。
【獣医師】の隊員である私は、毎回のように『ディッピング』についていきました。
検査や治療を行っていたのですが、詳しくは後ほどご報告します。
『ディッピング』を行った農家では、タイレリア症で牛を失うことが少なくなりました。
私が行っていた調査でも、『ディッピング』は効果がありました。
しかし、一番大事なことは、日本人がいなくなった後でも、この事業が続いているかどうかです。
私が活動していた17年前よりも、経済は悪化していると聞いています。
しかも、エイズの蔓延で平均寿命も年々低下している国です。
彼らの『なるようになるさ』的な国民性考えると、継続していないかもしれません。
しかし、彼らの記憶の中には日本人がいることでしょう。
それが、いいイメージであることを願うばかりです。