ルナ先生日記

浜松市中区佐藤にあるルナ動物病院 院長のブログです。 動物病院の先生は日頃こんなこと・あんなことを感じています。 ぜひおたのしみください。

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ネコちゃんの飼い方は?

カテゴリー │Q&A

Q:ネコちゃんをはじめて飼います。飼い方について、いろいろ教えてください。
ネコちゃんの飼い方は?
ネコちゃんはワンちゃんに比べ、縄張り意識が強く・単独行動を好みます。一人だけ飼う場合はトイレや餌のあげ方などそれほど問題になりませんが、血縁関係のないネコちゃんを多頭飼いするにはテクニックがいります。
多頭飼育の方法は、別の機会にご説明しましょう。

 一般的にワンちゃんはヒトの顔色を理解しご機嫌をとり、反対にネコちゃんは、ヒトがネコちゃんのご機嫌をとります。昔からあやしい魅力をかもしだす、べっぴんさんの女性を子ネコちゃんにたとえますが、ネコちゃんはその勝手さがたまらない魅力となります。動物好きのなかでも『ネコ派』『イヌ派』に分かれるところです。100人いれば100通りの性格があり、ワンちゃんのようなネコちゃん、ネコちゃんのようなワンちゃんがいるので動物との生活はやめられないのでしょう。
※この記事は病院HP引越しのため、旧HPから一部転載しております。

保護したばかりのネコちゃんは、検便・ワクチン接種・ノミやダニ予防・健康診断が必要です。
まずは、動物病院に相談しましょう。


1.
 ネコちゃんは、早熟の仔の場合生後半年で性成熟を致します。
雄・雌の多頭飼いで特に注意しなければいけないのが、いつのまにか妊娠してしまうことです。
私の経験では兄妹の交配で、生後7ヶ月半での出産がありました。

2.
 雄の場合、発情は雌によって誘発されます。理論上雌がいない限り発情しないことになりますが、動物は敏感に恋の季節を察知し発情します。発情すると特有の声で鳴き、縄張り意識が強まりスプレー行動がみられ家中おしっこ臭くなってしまいます。
 雌の発情は季節(おおむね春と秋)ごとにあり、交尾の刺激で排卵し終息します。屋内飼育で交尾のない雌猫は排卵することなくダラダラ発情が繰り返され、持続してしまうのが一般的です。そのため不妊手術をしていない雌猫は、子宮・卵巣の病気、乳腺腫瘍になりやすいのです。
 雌猫は病気予防のため、雄猫はマーキング予防のために生後7ヶ月頃の避妊・去勢の手術をお勧めいたします。
手術に関してリスクは必ずともなうため、獣医師の先生とよくご相談いただくのがいいでしょう。
 壁におしっこをかけるスプレー行動は雄で有名ですが、雌も行う場合があるのでご注意ください。
スプレー行動が出た後で避妊・去勢手術を行っても止まらない場合があります。
発情はたいていの場合、いままでにない『変な泣き声』でわかります。
あれッ!!と思ったら、すぐに病院にご相談ください。

3.
 ネコちゃんがかかりやすい病気に、【風邪】【嘔吐】【下痢】【膀胱炎】【腎不全】などがあります。
どの病気も、ある程度予防が可能なので、年1回のワクチン接種、ブラッシング、適切な食事を心がけるように致しましょう。
病気については次回、詳しくお答えいたします。

4.
 ネコちゃんのお手入れは、毎日のブラッシングと定期的な爪切りでよいでしょう。
爪切りは、動物専用の道具を用い、透明な部分だけ切るように致しましょう。最初は病院で切り方を教えますので、ご安心ください。
 ネコちゃんはワンちゃんのように月1回シャンプーしなくてもよく、手がかからないのもの魅力です。シャンプーが必要なほど毛が汚れ、脱毛し、体臭のあるネコちゃんは、病気の可能性があるので獣医師にご相談下さい。

5.
ネコちゃんで必要な予防について
 ワクチン接種は、生後2ヶ月・3ヶ月齢と初年度は2回接種し、以降は年1回になります。外に出ないネコちゃんの基本ワクチンは3種混合ワクチンです。当院には白血病や猫エイズに対するワクチンは常備しておりません。ご了承ください。
 ノミ・ダニなどの予防は、外に出るネコちゃん意外は必要ありません。しかし保護したばかりの時期は、こうした外部寄生虫の駆除・予防は必要です。その後も、病院での入院やペットホテルがあれば、必須になるでしょう。
 フィラリアは蚊に刺されると感染する伝染病です。犬ほど問題視されていませんが、猫でも感染例は多数報告されおり、同定されていない突然死や心臓病の中にはフィラリア感染症が含まれるといわれています。ワンちゃんのように、月1回の予防薬があるのでご相談ください。

 ネコちゃんは屋内飼育が基本です。
一般的に飼い猫の寿命は15年、ノラちゃんの寿命は5年です。屋内では感染症・交通事故などの危険から回避できるので、これほどの差ができるのは当然でしょう。
こうした病気になり動物病院にかかれば、多額の費用も発生します。
浜松市にはマナー条令があり、公衆衛生上もネコちゃんは屋内飼育が要求されます。
みなさま、愛猫は外に出さないようにするのが長生きの秘訣なんです。



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この記事へのコメント
ミケランジェロさま
ご質問ありがとうございます。

猫ちゃんの永久歯への生え変わりは、6ヶ月令くらいに終了しています。
2歳以上だとすると抜けた歯は永久歯だと考えられます。
成猫で隣の歯も赤くなっているならば、歯周病の可能性が高いのではないでしょうか。
他の歯の検診を含め、病院で診てもらうことをお勧めします。

ちなみに、多くの猫ちゃんが歯周病にかかっています。
詳しくはブログの口内炎のページをご覧ください。
Posted by ルナ動物病院 at 2011年01月04日 16:32
先生に質問いただきたく投稿いたします。
雌の猫で多分二歳以上(拾ってきたときすでに2.5キロ)の猫なんですが、
多分スリッパを噛み千切ったときのせいで、下の前歯が一本抜けてしまいました。はじめは乳歯だから自然に抜けたのかと思ったのですが、一ヶ月以上たっても新しい歯が生えてこないのでやっぱり永久歯なのでしょうか?
その後見てみたら、隣の歯までグラついて根元の歯茎が赤く晴れていました。
食事の時に骨など硬いものがあたったせいなのかとも思いますが、
やはり二歳以上ともなると乳歯ではなく永久歯なのでしょうか?
二本も抜けてしまって乳歯であってほしいのですが・・・
Posted by ミケランジェロ at 2011年01月03日 02:10
namcoさん
ご質問ありがとうございます。

リンパ腫は悪性腫瘍です。
しかし通常そのような悪い病気を診断するよりも、
外耳炎のような単純な病気がはるかに多く、
治療しています。

病院は受診されましたか?
Posted by ルナ動物病院 at 2010年09月28日 10:22
レスありがとうございます。
リンパ腫というのは重い病気ですよね?
余命もわずかになるというとか。
先生がおっしゃってる「外耳炎でリンパ腺が腫れる」のと、
「リンパ腫」というものとでは違いがあるのでしょうか?
数ヶ月前に外耳炎っぽくなったことがある方の
あごの下が腫れてるのですが。
そういえば耳の中に茶色い垢が未だにたまることがあります。
Posted by namco at 2010年09月28日 02:02
namcoさん
コメントありがとうございます。

片側だけのリンパ節腫脹は風邪の症状と考えられません。

腫れているのがリンパ節ならば、
外耳炎・歯周病などの感染症、
リンパ節症、
リンパ腫などの腫瘍などなどが考えられます。

リンパ節以外では、
外に出てケンカするネコちゃんは膿瘍、
唾液腺腫の場合も考えられます。

元気がいいようなので、
悪化する前に受診することをおすすめします。
Posted by ルナ動物病院 at 2010年09月26日 13:50
うちの猫の片側のあごの下あたりの、
多分リンパ腺のとこが腫れています。
ときどき寒い夜にくしゃみをするくらいで
普段は元気なのですが
何が原因でしょうか?
ご教授ください。
Posted by namco at 2010年09月25日 21:39
ルナ先生、
お忙しい中お返事ありがとうございますm(__)m

先生のとこのネコちゃんもそぉだったんですね。。。
それぢゃぁ安心ですぅ^m^
ありがとうございま~す(=^_^=)ノ彡☆°・。・°★・。・。☆
Posted by TOMOKOTOMOKO at 2010年09月18日 21:52
TOMOKOさん
いつも、コメントありがとうございます。
蜘蛛や蛾からうつる病気は…
ないはず…
おそらく…
我が家のねこもよくつかまえていましたが、18才まで長生きできました。
だから…
Posted by ルナ動物病院 at 2010年09月17日 23:31
ルナ先生、
いつも、お世話になりま~~~す。
(=^_^=)ノ彡☆°・。・°★・。・。☆

最近のMOKOたんは(今まで私が気づかなかっただけなのか?
最近も私は現場に遭遇してないのですが)
ベランダで、けっこう大きなバッタを食したり
・・・蛾を食したりするそうです(>_<)
最近、、、大きな蜘蛛もみかけないので
蜘蛛やごきちゃんもMOKOたんの餌食かも???
お腹に虫が湧かないか心配ですぅ(T_T)
Posted by TOMOKOTOMOKO at 2010年09月12日 00:19
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