ルナ先生日記

浜松市中区佐藤にあるルナ動物病院 院長のブログです。 動物病院の先生は日頃こんなこと・あんなことを感じています。 ぜひおたのしみください。

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ほんとに悩んでしまうことばかりです

カテゴリー │病気

悩んでしまうことはよくあります。

検査データー、臨床症状からこうした病気が疑わしいと説明すると
『そんな病気、動物にもあるんだぁ。』と、よく患者さんにいわれます。
人がかかる病気は、動物もかかります。
原因不明の病気はいっぱいあるし、診断できない病気、治療できない病気はごまんとあるのです。
それは、人ほど診断技術が確立されていないことと、一人の力では能力に限界があるためです。

人の場合、近くの個人病院で手に負えない病気は、浜松医大、聖隷、遠州病院や労災に紹介されます。
そうした病院で診断できない病気や治療できない病気があっても、
そこでわからないなら、満足できなくても納得はできるのではないでしょうか。
コレが大事です。

東京や大阪、神奈川などでは、大学病院などを含め2次診療を専門で行う動物病院があります。
気管虚脱の手術
門脈シャントの手術
椎間板ヘルニアの手術
などなど、当院でも他院で治療をして治った方も多くいます。
しかし、こうして連れていける方はごく一部で、
多くの方が遠すぎて行けなかったり、費用も問題になってきます。
そのため当院でできるだけの治療を行い、最後まで納得できるように頑張るだけです。

しかも、動物は話すことができません。
多くの患者さんが、
『具合が悪そうです。』
とつれて来て、
『元気がないんです。』
『食欲がないんです。』
と続きます。
もしくは、
『どこか痛そうです。』???

5感以上の第6感をフル稼動して診察しないと全くわかりません。
的はずれな治療もずいぶんしていることでしょう。
ドリトル先生みたいに、動物と会話ができればどんなにいいでしょうか。

今日も治療に協力してくれない猫ちゃん、噛み付いてくるワンちゃんがいました。
動物を抑えることがメインになり、手は咬み傷、引っかき傷で出血しボロボロ。
この作業で疲れはててしまいます。
飼い主さんがリードをつけようとするだけで、噛み付いてくる犬の相談もありました。
こんな場合、
ドリトル先生だったら一発解消でしょう。

獣医大学の内科の教授いわく、
「すべての病気がわかると思わないでください。私だってわからない病気はいっぱいあります。」
未知の病気も、治療できない病気もいっぱいあるんだよということでしょう。
壁にぶつかると、この言葉を思い出し、いっそう努力するようにしています。

人の産婦人科・小児科ほど訴訟は起きていませんが、
獣医業も、これからの時代ますます裁判沙汰になるケースが多くなっていきます。
そのためにも、わからない病気はわからないと言わないといけません。
感覚だけの治療では時代についていくことができなくなります。

しかし、第6感はつねに研ぎ澄まし、
動物の気持ちを少しでも理解でき、
悩むのではなくて、
考えて、
勉強して、
病気で悩む動物、飼い主様の手助けができるように日々努力です。



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