ルナ先生日記

浜松市中区佐藤にあるルナ動物病院 院長のブログです。 動物病院の先生は日頃こんなこと・あんなことを感じています。 ぜひおたのしみください。

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再生医療…もう~いいかい?

カテゴリー │再生医療

再生医療…もう~いいかい?
がん治療として行う免疫療法=活性化リンパ球療法が実施できるようになりました。
これは培養1週間目のリンパ球です。
1週間前に緑の仕切り下の部分に、血液から分離したリンパ球を注入しました。
37℃、5%二酸化炭素濃度の培養装置のなかでリンパ球がすくすく育つと、こんなに色が変わりにごってくるのです。

色が変われば次のステップです。
仕切りをはずし、大きな培養液の中でリンパ球を育てていきます。
毎日培養液を観察し、やさしく語りかけ、培養液の中でリンパ球を躍らせます。
種を撒き、収穫を待つ…自然とそんな気分になってしまいます。
再生医療…もう~いいかい?培養11日目、仕切りをはずしわずか4日目でこんなに色が変わりました。
『もう~いいかい?』
『ま~だだよ~』
もう少し培養が必要です。
この様子だと、予定通り2週間目に培養を終了させることができそうです。
収穫(いやはや、こんな言葉に表現になってしまうほど大事に育てています)のご報告もしますね。

実はこのリンパ球、当院看板娘ルナちゃんのものです。
ブログでもご紹介しましたがルナちゃんは扁平上皮癌の手術暦あり。
http://lunahp.hamazo.tv/e2383745.html
再発防止・QOL向上のための活性化リンパ球療法です。
現在、別の患者様も培養中。
了解が得られたらご紹介いたしましょう。

がんの治療には外科・抗がん剤・放射線など治療の柱があり、
免疫療法、光線・温熱療法などは第4のがん治療と呼ばれます。
『ガンだから…』とあきらめ、
『うちの病院でできることはありません…』と患者さんにお話ししたときには、
獣医師としてある種の安堵感がうまれます。
もうこれ以上悩む必要がなくなった、思考をストップしていいと納得できるためです。
『まだ何かできることはないか?』『こうしとけばまだ命が奪われることがないんじゃないか?』と考え続けるのは自虐行為です。
しかし、考えちゃうんだな~

いまや動物も、2頭に1頭がガンにかかる時代になりました。
『ガンだから…』と患者様に納得していただくまえに、
『ホントにできることはないか?』と自分で納得したいから、
当院では様々な第4のがん治療を導入しているんです。

再生医療は今年2月に導入したばかりでまだまだ実績はありませんが、国内の動物病院では数年前から導入され多くの症例が報告されています。
当院のHPにも再生医療でできること
http://www.lunahp.com/regenerative.html
を掲載してありますが、人の病院でも実施されているのでご興味ある方はネットで検索してみてください。
当院ではこれから実績を積み上げ、報告できる症例があればブログに掲載していきます。
ご相談ください。



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